CAN-SLIM投資とは-8つの要素を使った成長株の見つけ方

世の中には様々な投資法が存在します。割安株投資、成長株投資、高配当株投資…。いろいろな方法を試した私が最終的にたどり着いたのは、成長株投資の一種であるCAN-SLIM投資です。投資ルールが明確で実践が容易な点が私の性格にぴったりです。

このブログではオニールの提唱するCAN-SLIM投資を実践する方法と、けろ流の追加解釈を紹介しています。また実際にCAN-SLIMの視点で銘柄スクリーニングを行った結果や過去チャートの研究メモを公開しています。皆様の参考になれば幸いです。

CAN-SLIM投資とは

CAN-SLIM投資とは成長株投資の一種であり、アメリカの投資家ウィリアム・J・オニールが提唱しているものです。著書「オニールの成長株発掘法」の中で詳細が記述されています。一般的に投資判断の方法としてファンダメンタルズ分析とテクニカル分析の2流派がありますが、CAN-SLIM投資ではファンダメンタルズ、テクニカルの両方の視点から大化け銘柄を見つけ出します。

  • ファンダメンタルズ分析:企業業績指標から、株価の値上りが予想される銘柄に投資
  • テクニカル分析:チャートの値動きから、株価の値上りが予想される銘柄に投資
  • CAN-SLIM投資:ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析の両視点から投資

CAN-SLIM投資では、「C A N S L I M」の頭文字で表される7つのファンダメンタルズ要素と、適切なテクニカル要素を満たす銘柄で売買を行います。学ぶことが8つと多いように思えますが、全ての項目が著書の中で具体的に述べられていますので誰でも身に着けることができます。 年齢や学歴は関係ありません。実践あるのみです!

CAN-SLIM投資が優れる3つの理由

投資に興味を持ってから様々な手法を学びました。書籍を読み漁り最終的に落ち着いたのがオニールが提唱するCAN-SLIM投資です。成長株投資だけでも様々な手法があると思いますが、特にCAN-SLIM投資に惚れ込んだ理由は次の3点です。

  1. 銘柄の選定基準が明確
    利益や売上高、ROEなどについて明確な基準が示されている
  2. 売買タイミングが明確
    オニールのチャート分析法に基づき、決められたタイミングで売買を行う
  3. 含み損に悩まされない
    上昇が始まる初動でエントリーするため 含み損に悩まれるリスクが少ない

ルールが明確で実践しやすいのが最大の長所ですね。また株価が上がるのを願いながら株を保有するのではなく、上昇を始める銘柄に投資する点も魅力的です。ただし言うは易く行うは難しです。たとえルールが明確でも、完全に理解し実践するためには相応の時間と忍耐が必要だと考えています。ブログ管理人自体も勉強中です。

CAN-SLIM投資の普遍性

CAN-SLIM投資は米国株の過去数十年間の値動きを研究した結果を基に編み出された手法です。現代日本の株式市場でも適用できるか疑問に思う方もいるかもしれませんが、心配は無用です。そもそも株価はなぜ動くのか?という視点で考えてみましょう。

長期的な株価変動は企業価値を反映

株価とは企業価値を映し出す指標です。資本主義社会において企業の価値とは、利益を稼ぎ出す力です。社会を牽引する企業・産業は時代とともに移り変わります。しかし新たな価値(=利益)を社会に生み出す企業が優れている企業という考え方は、資本主義が崩壊するまで変わりません。ESG投資やAIによる自動売買など株式市場に新しい風が吹いたとしても、「企業の稼ぐ力」以外が株価変動の主要因となることはあり得ません。利益を期待せずにお金を投じる行為は寄付であって投資ではありません(^_^,)。

短期的な株価変動は大衆心理を反映

株価は毎秒、毎分変動していますが企業価値がそのようなタイムスケールで変動することはありません。短期的な株価変動は投資家心理を反映したものです。株価が大きく下がると、安くなったら買ってみたくなりませんか?株価が上がり始めたら、もっと上がると思って買いたくなりませんか?損失が膨らむと怖くなって売りたくなりませんか?人間であれば抗うことのできない自然な反応です。機関投資家は人間の心理を巧みに利用して利益を上げます。人間の心など意に介さないAI投資家であっても、利益を上げるために人間を欺く必要があります。個人投資家が株式市場から居なくならない限り、投資において大衆心理の重要性が変わることはありません。また市場から個人投資家がいなったとしても大衆心理は重要性が低下することは考えにくいでしょう。株式を買おうとする投資家と売ろうとする投資家の攻防が続いている限りは、大衆心理を反映した短期的な値動きが起こるはずです。

株価に影響を与える企業価値や大衆心理は時代によらず不変です。 CAN-SLIM投資ではファンダメンタルズ分析とテクニカル分析を組み合わせることで、企業価値と大衆心理の変化を見極めます。株価変動の本質を理解した上で大化け銘柄を狙うのがCAN-SLIM投資です。

個別株投資は危ない?

CAN-SLIM投資は個別株投資(=株価が上昇しそうな企業を選び出して投資する)です。個別株投資はindex投資やIPO投資に比べると短期間に資産を大きく減らすリスクが高いのは事実です。私の投資方針「ローリスクミドルリターンを目指す」に反するようにも見えます。しかし「リスク=振れ幅」ということを思い出してみると、危険性をコントロールできれば個別株投資であってもローリスクですよね。-50%級の暴落相場に対するリスクをindex投資とcan-slim投資で比較してみましょう。index投資ではいくら株価指数が下落しようとも全て受け止めるルールで投資します。市場全体が-50%となれば、資産も-50%です。いつか戻る可能性が高いとはいえ、一時的に資産が半分になることに変わりはありません。もとに戻るまで+100%の利益が必要です。一方CAN-SLIM投資では上昇相場の天井前に市場を離れ、底を確認した後に市場に復帰します。また-8%の損切りルールもありますので大きな損失を被ることはありません。CAN-SLIM投資の方がリスクが小さいのは明らかですよね。CAN-SLIM投資には資金管理と投資タイミングに厳密なルールがあります。投資ルールを守ることで個別株投資であってもリスクの低減を目指します。

相場環境によらず最良の選択をするためのルール

オニールの成長株発掘法の副題は「良い時も悪い時も儲かる銘柄選択をするために」となっています。強気相場での利益を最大化することはもちろんのこと、弱気相場で市場全体が下落する中で損失を回避する方法が述べられています。相場状況を見極める方法も説明されているので、株式投資に取り組んでいる人は是非一度読んでみるべきだと思います。

CAN-SLIM投資の具体的なやり方

CAN-SLIM銘柄のスクリーニング法

CANSLIM投資で取り扱う銘柄をファンダメンタルズ分析によって選び出します。私が行っている楽天証券のスクリーニングツールを使った方法を紹介しています。

CAN-SLIMで最高の成長株をスクリーニングする方法
オニールの成長株発掘法を基にCANSLIM投資を実践する方法をご紹介します。CANSLIMに合致する銘柄を2段階のスクリーニングで探し出しましょう。ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析の両面から銘柄選定のポイントをご紹介します。

CAN-SLIM銘柄のチャート分析法

CAN-SLIM投資におけるチャート分析は機関投資家の動きを見極めるために行います。CAN-SLIM投資以外でも通用するチャート分析の基本的な考え方を紹介しています。

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