ダブルボトム/ベネフィット・ワン(2412)/2012年

ベネフィット・ワンの株価が上場後の安値横ばいレンジをブレイクアウトし高騰するきっかけとなったのが2012年に形成されたダブルボトムです。次の週足チャートにダブルボトムが隠れていますが見つけることはできますか?

少し特異な形をしていますがCANSLIM投資のダブルボトムに必要な要素が詰まった部分を見つけることができると思います。週足と日足を見て、買い集め、振るい落とし、売り枯れを示すローソク足を探してみましょう。私の解析結果は「続きを読む」の先で解説しています。

ここではダブルボトムと分類しましたが1つ目の底が極端に浅く変則的な形状ですね。しかし大化け銘柄に繋がるダブルボトムに求められる買い集めと振るい落としの要件は満たしています。変則的な形状ですが、意外と登場機会の多いベースパターンでもあります。まずは週足を分析してみましょう。

7月から9月にかけて株価が横ばいで推移し出来高が減少していますね。買い集めが進み、売り枯れ状態となったサインです。さらに買い集めを行うため、横ばいの支持線を大きく割り込んだ陰線で振るい落としを仕掛けます。その後は2週間揉み合った後に出来高を増加させてピボットラインをブレイクしています。ただしブレイク翌週はピボットラインを3.2%割り込む調整が入っています。8%損切りルールで見守っていれば翌週には再び上昇トレンドへ戻っていきましたね。ピボットラインを割り込む調整で出来高が急増したため振るい落としが進み、需給が引き締まったことが高騰への布石だったと考えられます。

このダブルボトムは日足レベルで見ると出来高・株価分析の良い教材です。弱さを示すローソク足を青文字、強さを表すローソク足を赤文字で解説しています。

株価の横ばいが続き煮詰まってきた9月の下旬に、上昇の試しとなる上髭陽線が現れています。出来高は10日平均を大きく上回っているのに長い髭を付け始値付近で引けていることから、まだ強い売り圧力が残っていることが分かります。この3日後に株価は急落したため、弱い投資家たちは振るい落とされたことでしょう。7%ほどの下落で下げ止まって株価は反転します。底を付けた後の3日間は上髭を付けており売り圧力の強さが伺えますが、4日後には出来高の少ない大陽線となっています。3日間の上髭でうまく売りを吸収したと考えられます。大陽線で売り圧力の減少が見えたものの、その後は横ばいが続きます。次に出来高が増加したのは上下に髭の長い十字線ですね。ここでは株価を上下に振ることで振るい落としを行っています。翌日から上昇を始めますが上髭や陰線が続き、売り圧力が強い中で強引に株価を吊上げている印象を受けます。大陽線でブレイクした翌日以降に現れた出来高を伴った陰線と小陽線は未だ強い売り圧力が残っていることを示していますね。売り勢力を一掃するために25MAを割りむ特大陰線で振るい落としを行っています。この大陰線で需給が引き締まり、上昇トレンドが始まりましたね。

ベネフィット・ワンがテンバガーを達成するまでに形成した他のベースは以下の記事で解説しています。

ベネフィット・ワンのチャート分析

ダブルボトム(2012年)
クライマックストップ(2013年)-coming soon
カップウィズハンドル(2014年)
クライマックストップ(2015年)-coming soon
VCPパターン1(2017年)
クライマックストップ(2017年)-coming soon
VCPパターン2(2017年)
クライマックストップ(2018年)-coming soon

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