「最も安全で期待値の高い投資は何か?」と聞かれればIPO投資をおすすめします。株式投資と聞くとハードルが高い人もいるかと思いますが、IPO投資における売買タイミングは機械的に決定されるため、入門者にも取り組みやすいと思います。
目次
IPO投資とは
IPOとは、Initial Public Offeringの略で、日本語では「新規上場株式」や「新規公開株」と呼ばれます。証券取引所に新規上場する会社が、一般投資家に株を売り出して誰でも株取引ができるようにすることをIPOと言います。
IPO投資とは”新規上場する会社の株を事前に買う権利”を抽選で手に入れ、上場後の取引開始時に初値で株を売り、利益を出す手法です。
※詐欺の一種である未公開株取引と異なり、信頼できる証券会社から株を購入します。
簡単に言うと「株を買う権利を抽選で手に入れる→買った株をすぐに売る」という投資法です。
IPO投資は儲かるのか
新規上場する企業のほとんどは公開価格より高い初値を付けます。つまり全ての銘柄を購入できれば儲かる可能性はとても高いです。例えば2019年は「90社」が新規上場しましたが、公開価格(上場前に手に入れるときの価格)と初値(上場日に初めて付く価格)を比べると、76/90=84.4%の確率で利益を得ることがでました。また利益率の中央値が+58%であるのに対し、損失率の中央値が-6%であり「勝つときは大きく、負けるときは小さく」とローリスクハイリターンの魅力的な状況です。
初値の動向 | 企業数 | 値動き(平均値) | 値動き(中央値) |
値上がり | 76 | +85% | +58% |
値下がり | 11 | -6% | -6% |
変わらず | 3 | – | – |
※値動き(中央値):値が大きい順に並べて順番が真ん中になる銘柄の値動き
という説明を聞いて、どう思いましたか?実はひとつ落とし穴があります。「全ての銘柄を購入できれば儲かる可能性はとても高い」と書きましたが、銘柄によって当選のしやすさが異なりますよね。大きく値上がりする可能性が高い銘柄は人気で当たりにくく、値下がりする可能性の高い銘柄は不人気なので簡単に当選します。何も考えずに全て抽選に申し込むと値下がりする銘柄ばかり購入し損する可能性もあるわけです。
IPO投資のリスク
IPO投資はローリスクハイリターンですが中には損をする銘柄もあります。また残念ながら損をする可能性のある銘柄ほど人気がないので当選する確率は高くなります。つまり何も考えずに抽選に申込み続けていると損をする銘柄ばかり当たることもあり得ます。申込みの前には、企業から発行される「目論見書」やweb上での評判を参考にするようにしましょう。
またIPO投資のリターンは相場の雰囲気にも影響を受けます。強気相場(株価が上昇基調の時)では収益が大きくなる一方で、極端な弱気相場(株価が暴落しているとき)には多くのIPOが公募価格を割り込みます。
預金を活用しよう
IPOに申し込むには資金が必要ですが、申し込むだけならノーリスクです。これから投資を始めようという人の金融資産の大部分は銀行預金だと思います。銀行預金の金利が0.001%の現代では銀行にお金を預けておいても、ほとんど増えません。銀行の代わりに証券会社にお金を預け、IPO投資に取り組むことで銀行預金の数万倍以上の利益が期待できます。
IPOの当選確率は?
IPO投資を始めた方が挫折する原因の多くは当選確率の低さだと思います。始める前におおよその当選確率を知りたい方は次の記事を参考にしてください。
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